090922 秋祭りの季節

今年も10月3日(土)、4日(日)で白石島の開龍寺の境内地にある四社神社の秋祭りがあるようです。
そういえば白石島を初めて訪れたのは、去年の秋祭りの1週間前のこと。
綿チームの方たちは、このお祭りに向けて白石踊りの糸かすりをしたのれんを作られているところでした。
今年は藍の板染めにチャレンジされています。
毎年、1つの目標を決めて織りや染めの技術習得をしているとのこと。

今ではそういった言葉がすんなりと入ってくるようになりました。
去年も秋祭りにおいでよと誘ってくれたけど、予定もあったしあまり乗り気でもなかったし行かなかった。

けど、今年は行ってみよう。
綿の収穫もあるし、シーカヤックもやりたいし。

090921 合宿2日目









9月21日(日)、2日目が始まりました。1番最後まで寝ていたのは前日の他己紹介の際に、北浦さんに「14番の人は・・」とほんとに友だちなのかと疑ってしまうような紹介をされたおかぴーでした。全く起きる気配がなく、結局朝食は食べれず8時30分まで寝てました。
何はともあれ全員揃って綿の集会所へ向かいます。
リビング新聞の記者の方が取材に来られ、9時30分より綿のこと開始です。
天野さんから綿作りや手織りを再開した経緯について話してもらい、その後、綿チームのきみちゃん(白石公民館の主事さん。「白石公民館の日々」の著者です。)、おかえさん、みずえさん、みよちゃん、えっちゃん、そして少し遅れてひろちゃんが来て勢揃い。
きみちゃんから順番に、綿作りのいいとこや大変なとこ、それからタブララサと4月から一緒にやってきてよかったことや思うところという半ばやらせの質問に丁寧に答えてくれました。

裏を合わせていたわけではないですが、私たちのような島外者でも島に関わる余地はあり、協働はしていけるということが見えてきます。
ひろちゃんからは、ぽっと来て何かをやって帰っていくというスタンスではなく、1年をかけてじっくりと島のことを知りながらやろうとしているところを気に入ったからとも言ってもらいました。
みなさん、公民館の事業ということで畑も分担を決め、責任をもってやっています。
中には、こうやって綿のことをやるのは別に好きではない、どちらかというと嫌いだと言いながらも続けている人もいて、でもそれが自然な姿だということです。


いよいよ体験の時間。

まずは種取り作業から説明してもらいました。
最初はみんな興味を持ってくれるだろうかと不安でしたが、予想以上の反響でほっとしました。









種取りの次に綿打ちについて昔の道具(弓のようなもの)を見せてもらい、いよいよ糸紡ぎ。
先の話でも「金田さんの糸紡ぎがこれからの課題です」と言われ、お手並み拝見とばかりにみんなが見守る中での披露。綿チームの女性陣にうまいうまいと茶化されながらも無事に紡げました。すると、我こそはとこぞって糸紡ぎにチャレンジ。見た中ではカミーがセンスよかったです。浜崎くんはミサンガ級の太い糸を製作。(ただの失敗!?)
それにしても、みんながこんなに興味を持ってくれて本当よかった。









続いて、今回のメインイベントである綿の収穫です。
前日に山歩きをしているときに、鳩石をすぎたところからたまたま棉畑を見下ろすと、誰かがごそごそと棉畑で作業をしている・・。
先週は収穫に行きますと事前に話をしておいたら、綿を収穫せずに残していてくれていたのに、今回はなぜ??と不安に。。
案の定、綿は収穫されており、わずかしかありませんでした。
結局、「ひとり1個」という制限を設けて収穫開始です。
写真右はお茶らけカミー。









実は1名、リタイアが出てました。
だいちゃんです。
集会所までは来たものの、建物裏の溝でダウン。そのまま宿に戻っていき、綿の収穫には参加できず。。

みんなが宿に戻った後で、綿の収穫をできなかったのは残念やな〜と彼に報告している声が聞こえ、また嬉しくなりました。

さっきまでダウンしていた14番の人、オカピーがここへきて復活。かつて農協に勤めていたということで、畑についての知識の大豊作。
綿のどこに農薬が必要なんだという確認に始まり、土作りはどうしたのかとか、そういえば虫を食べる為の虫が「農薬」として売られていたとか、畑の規模を大きくすることで、畑外にいる虫の数が追いつかずに生物バランスが崩れて今年は虫がついたんじゃないかとか、それを防ぐには家庭菜園のように、野菜とかいろんな種類の作物を混ぜて作った方がいいとか、侍のような風貌からは想像できない畑トークが展開されました。









この日の収穫は300gほど。
綿が少なかった理由。
どうやら近所の方が綿を収穫していたようです。
綿は収穫期に入ると3ヶ月ほど朝晩2回は収穫に来ないといけません。それくらい手間のかかるもの。綿チームの皆さんは普段は主婦をされており、その合間に綿 のことをされていて、必ずしも毎日収穫に来れる訳ではありません。したがって、気を利かせて近所の方が綿を収穫してくれるのです。
これも島らしさかな。









収穫後はみんな手織り体験や糸紡ぎにまたチャレンジしたりと思い思いの時間を過ごしました。
早いもので合宿も終わりの時間。









最後は理事長の河上よりお礼の挨拶。2日間に渡る合宿は無事に終わりました。
しかも営業のかいあり3名の方がタブララサの準会員になってくださいました。

午後からは完全自由行動ということで、そのまま手織り体験を続ける人や、昼食に行く人など。浜崎くんはめだかの調査へ。
以前からこのブログで紹介しているみゆき食堂も人気で10名ほどで訪れました。









昼食の後はこれまた別の10名ほどでシーカヤック。これが一番の楽しみだった人もいましたね。
「乗り降りの際に少し濡れるくらいだ」「しぶきを浴びる程度だ」と事前に聞かされていたので、みんなにもそのように伝え水着を用意せずに挑みました・・。
が、カヤックに乗り、海に入ると同時に浸水し、そのまま海水に浸かったままのパドリング。
のっけからずぶ濡れになってしまい、みんな呆れるしかない。冷たいお尻に冷たい視線。。
それでも楽しかったようで、今度は白石島1周ピクニックという企画も生まれました。
またみんなで行きましょう。
その頃にはだいちゃんもさんちゃんでうどん食べて復活してました。

その他にも鎧岩までの山歩きでふらふらになってる石井さんや、中西屋のおじさんの話など、まだまだ書き尽くせませんがとにかく楽しい合宿であったことに違いありません。
やってよかった。
ほんとやってみてわかること、やっぱりやってみないとわかりませんね。

午後は好きな時間に島を離れたので、最後は10名ほどで17時05分の普通船で帰りました。
きみちゃんもわざわざ見送りに。
そして僕のかばんに保冷剤に包まれた手作りジャムをそっと入れてくれました。
これだけは僕だけへのご褒美にします。

参加してくれた皆さん、それから白石島の皆さん、本当にありがとうございました。
また来年もやりましょう。
そのときは少し値上げしてるかもしれませんが(笑)。

090920 合宿1日目









9月20、21日とタブララサによる白石島合宿を行いました。
この合宿はタブララサが今年の4月から白石島へ通い、島の方々と一緒に作ってきたオーガニックコットンの収穫期に合わせて、専修大学が主催しているKSアカデミーの方たちがはるばる東京からやってくるというもの。
オーガニックコットンをきっかけに白石島をデザインする試みです。

13時20分の普通船で白石島入り。
宿泊する中西屋旅館さんにてウェルカムミーティング。
ジュ・フォビアンさんとタブララサがコラボして生まれたチーズケーキ、その名も「タブララサ」でおもてなし。飲み物はリユースカップにて。
白石島公民館長の天野正さんに白石島のこれまでとこれから、かさおか島づくり海社の守屋さんに島々おこしの現状について話してもらいました。守屋さんは営業部長と呼ばれるだけあり、みんな爆笑。島弁の話は最高でした。売るのはモノじゃなくて、コト。やっぱりそうなんだと思いました。このプロジェクトもそうなるでしょう。









続いて参加者紹介。
全部で28名。
自己紹介でなくて他己紹介でと提案したのがタブララサのアイデアマン・忠澤くん(左の写真の彼)。現在はタブララサ関東支部として活動中。岡山から遠く離れてもその影響力は衰えることはありません。(離れてちょうどいいくらい??)
ちなみに、岡山のうらじゃで「楽鬼」という大学生の連の初代代表をつとめ、いまだに忠さんと呼ばれ現役学生たちからも慕われています。
今回の合宿も彼の誘いでどれだけの人が来てくれたことか。。(ご両親まで)
彼の半端ないネットワークはタブララサの大きな力になっています。

それでは参加者紹介。
専修大学の神原先生をはじめ、川崎市と専修大学で行っているKSコミュニティ・ビジネス・アカデミーの2期生5名(石井さん、出口さん、加藤さん、中川さん、廣井さん)。
かさおか島づくり海社の守屋さん、アスエコの職員でかいわれの会代表でもある柏原さん、里山農場でせんべいを焼きながらエネルギーも含めた自給自足生活を模索する浜崎くん(彼もかいわれの会のメンバー)、コスタリカ交流協会の臼井さん。
旅館御園で働いている北浦さんとその友人・いごっそうのおかぴー、司法書士のカミーこと
上赤くんとその彼女を含めた美女トリオ(リーリーこと田中さん、のんちゃんこと大胡さん、あちこちゃんこと山本さん)、仏のような人格者・大ちゃんこと石原くん(まだ岡大院生)に、アメフト部主将もしながら環境とまちづくりに興味のある岡大院生の稲ちゃん。
プロカメラマンとしても活躍中の藤井さんに安藤さん、スポーツ万能でシーカヤックを楽しみに来たさんちゃん。
それからタブララサのメンバー(河上、りえちゃん、ためちゃん、金田)です。

何よりこれだけ多様な人が集まった時点で面白いことになるのは保証済みというメンバーが集まりました。

タブララサはまだHPがないので、社会起業支援サミットでのプレゼンの様子をご覧ください。(part1part2









その後、晩ご飯まで自由時間。
白石踊りの練習チームと島歩き(というか山歩き?)に分かれて島時間を楽しみました。









さあバーベキュー!と思い、宿へ戻ると、そこには絶景のサンセットが待ち構えていました。
5分もかからないうちに沈む太陽。
広がる海があり、こんな夕日を毎日眺めれる白石島って。。
気象予報士でもある柏原さんの雲による天気読みをしてもらいました。
「明日は晴れ」









バーベキューが始まりました。
容器は繰り返し洗って使えるもので、ゴミになるのは持ち込んだ飲み物の空き缶。
今年7月に行われた犬島フェス XXXX THE JAMBOREE4にエコスマで参加したときにも、スタッフの方と空き缶ってどうにかならないかという話になりました。

食事の途中で、守屋さんは岡山大学調査研究報告会へ。









食事の後は、キャンドルナイトミーティングと銘打って、キャンドルのあかりを囲いみんなで話をしました。
まずは、4月から始めているタブララサと白石島が協働するオーガニックコットンのプロジェクトを金田より話させてもらいました。そのあとタブララサ理事長の河上よりデザインという視点からの補足。
最初はオーガニックコットンから布製品というモノを島らしいデザインを探して作ることを考えていたけど、これまで半年のあいだ何度も島へ通う過程で、島には新しいモノが必要ないのではということに。デザインすべきは、モノではなくコト、つまり人の流れをデザインしようという考えで今進んでいるんだという話。
この合宿もそんな位置づけで考えればわかりやすい。

続いて神原先生。
なぜ白石島に着目したのか。KSアカデミーの授業で、見たことも行ったこともない岡山の笠岡諸島にある白石島を取り上げたのか。
この島には地方都市の縮図がある。過疎化し少子高齢化で産業もない。それについて考えてみようとしたとのこと。
そしてネットワークの大切さ。人と人をつなぐことがNPOの活動では大事であり、そのようなアプローチをやっているというところが面白いというとてもありがたいコメントまで。
それから何よりも島の資源の豊かさに感銘を受けられてました。(これは参加した人みんなの意見でもあります。)

守屋さんの話でもありましたが、10年後の日本をいままさに経験しているのが島。
島に定住しているエイミー・チャベズさんがいうには、外国人からみた「本当の日本」がこの島にはある。
島、島というけど、日本だって大きな島と考えれば(考えなくてもそうだけど)、日本のルーツや歴史を知ることは島を知ることかもしれないと話してくれたのは、この合宿の宿の調整で力になって頂いた民宿はらだの原田さん。
「船に乗れずに島を語るべからず」

臼井さんからコスタリカにおけるオーガニックコーヒーの話をしてもらいました。オーガニックで作ることがいかに大変かということは、今回の合宿でもオーガニックコットンを通じて伝えたかったことの一つですが、スタバなんかでオーガニックコーヒーとして流通し、ビジネスに乗っているコスタリカにおける豆作りの現場は、自分たちが思っている以上に厳しいもので、コスタリカの人はコーヒーを作るのが嫌だという人が多いという話は考えさせられるものがありました。
そのインパクトの大きさから議論はオーガニックや環境、エコについて深まっていきました。このテーマについては、まるで反対の意見も出るなど、それだけみんなが思いを持っている証拠なんだと感じました。それだけ難しい問題だということも。

オーガニックコットンをきっかけに、これだけの人が白石島を訪れ、交流できたことが何よりも嬉しいことです。

さすがに9月下旬の夜は冷えます。
白熱する議論と反比例するように増す寒さ。
そうこうしているうちに、天野さんと守屋さんが太鼓を積んで帰ってきました。
白石踊りの始まりです。
午後の公民館での練習では、白石踊りについてのビデオを見せていただいたようで、その歴史の深さや踊りの多様さに驚きを覚えたようです。
13とか14種類と聞かされていた白石踊りは、かつては100種類以上のパターンがあったとのこと。
うらじゃで鍛えている踊り隊も白石踊りには少々手こずったようです。
踊りは22時半まで続きました。
楽鬼恒例の?二本(にっぽん)締めも見事に決まり、初日のスケジュールは無事に終わりました。









とは言うものの、それでは終わらないのタブララサの合宿。
3次会は廊下にて。

廊下ってまちづくりでよく出てくるオープンスペース(公共空間)ですね。
お菓子とお酒を持って待ってたら、ひとり、またひとりと廊下に集まってきました。
合宿のテーマはゆるさでしたが、廊下も用途が多様であるという点でゆるい場所。
そんなことを思いながら、学生時代を思い出すように楽しい時間は夜中の2時まで続きました。
寝てる人には迷惑かけましたが。。

こんな感じでタブララサの白石島合宿の初日は終わりました。

090913 山歩き





















090913 綿の収穫




































9月13日、日曜日。
前日の大雨とはうってかわって、好天に恵まれた白石島は島の運動会の日。
この日は4人で綿の収穫に。
会社の先輩・石戸さんと御園のカフェにバイトで入ってくれているみっちゃんとその友だちのなおちゃん。

前日雨だったけど、今日作業に来るということだったのでそのまま置いておいてくれました。
足元もそれほど悪くなく順調に作業できました。
終わったあとは、やはり綿のごみ取り作業。
見違えるように白くなります。
この日は400gくらいの収穫。

お昼はいつも通り、みゆき食堂にて。
女の子2人分はあらかじめ少なめにと言っておいたら、その分が男の方に盛られている。やっぱりそうなる、トータルゼロでいいんじゃないかという発想がここでは当たり前なのかもしれない。

それこそ50年とか前から、野菜にしたってたくさん作れば誰かにあげる。それで無駄にはしない。作り過ぎてるようで、そうではなくてやっぱり過ぎてない。
プラスになればマイナスにして、マイナスになればおのずと補われる。

昼食のあとは山歩き。そうしてモーバーでコーラフロート。

1/365がこんな風に充実していけばいいんじゃないかと思えてくる。

090905 綿摘み




































9月5日、日曜日。
この日は初めての綿の収穫に島へ行きました。
きみちゃん、えっちゃん、みよちゃんの3名の綿チームの方がおられ、いつも通り、きみちゃんにビシバシと指導してもらいました。
みなさんは昼食があるので帰宅。ひとり残って1時間ほどの作業。

だいたい2〜3個吹いていますが、中には4つも吹いてるものがあります。
あとは上に向かってできてたり、ひとでのように横へ広がっていたりと多様です。
かごの重さを含めて845g、かごが270gくらいなので約600gの収穫です。
種は詰まってますが、ふわふわで何とも言えない手触り。

午後からはきみちゃんとみよちゃんが戻ってきました。
きみちゃんは4人分のアイスクリームを、
みよちゃんは保冷剤で冷やした豆乳を持って。
頑張って綿摘みしたあとのご褒美。
人数分買ってきてくれたアイスは、集会所に冷凍庫もなく、僕が2つ食べることができました。

休憩のあとは綿についた枯れ葉などのゴミを取る地道な細かな作業。
この日に収穫した綿は御園のカフェでも見ることができます。