夜の公演まで東京の場所と人を巡る。午前は初台にある東京オペラシティへ。

「ドミニク・ペロー 都市というランドスケープ」
ペロー本人による映像は、建築における10とちょっとの概念について語るものであり、個人的には会場に置かれている模型の数々より面白かったです。
建築は人とのディベートというよりは、土地や風景、素材、そして様々な着想やアイデア、歴史との対話なのかなと。
それから事務所員1人1人を数秒間毎に映していく映像も、ペローという人を包むまわりの様子を伝えるもので好感をもてました。
プレスリリースからの引用します。ペローの経歴。
【ドミニク・ペロー略歴】
1953 フランス、クレルモン・フェラン生まれ
1978 エコール・デ・ボザールにて建築の学位取得
1979 国立土木学校にて都市計画の学位取得
1980 社会科学高等研究院にて歴史学修士号を取得
1981 DPA ドミニク・ペロー・アルシテクチュール設立
1989 フランス国立図書館コンペティションにて1等
1998-2001 フランス建築協会[IFA]会長
2010 ヴェネチアビエンナーレ建築展 フランス館キュレーター
建築、土木、歴史を学んでます。
土木と同様に、建築においても「公共」という概念はとても重要であり、土木で学んだことがそこに活かされているのかなと、学生時代に土木工学を専攻した身としては考えてしまいます。本当はその辺を模型を見ながら検証すればよかったのかも。
続いて、

「みえないちから」展
印象に残ったのは、この展覧会の作品ではなく、隣のオープンスペース2010に展示してあった
クワクボリョウタ《10番目の感傷(点・線・面)》
暗闇の中を鉄道模型の列車が走る。その車両にはライトが付いていて、列車の動きに応じてトンネルや駅舎などの物体に当たるライトの影が展示空間を覆う。ミニチュアなのに、その影は自分自身を超えるような大きさになり迫ってくる。
足下にある小さな物体と自分を覆うほどの影。
対照的な二つのものの結びつきは、たとえば都会と田舎、都市と島、のようなものを考えるとき、あるいは、今と50年前、そのもっと前の頃に起こっていたこと、行っていたことが、結びつけばいいのか、取り入れればいいのか、ちょっと気にかけていればいいのか、といったことを考えるヒントになるのかもしれません。
往々にして、アートはまずもって体験をするものだろうけど、そこでは新たな視点や知覚をもたらしたりする。
展示空間では面白いなと感じていたのだけど、あらためて書いてみると、今のようなことを思います。